広報はじめて6ヶ月たったので、読んでよかった本をまとめる

 タイトルの通り、今年の頭からはじめて広報担当になり、広報ってなんだー!?と学びながら仕事に追われていたらあっという間に半年近く経ってました。

未知の分野を学ぶべく色々と本を読んだ中で、よかったものをまとめておきます。

広報・PR担当以外の人でも、どの職種でも知っていて損はない内容だと思うのでおすすめ。

 

とりあえず読んでおくと便利

この1冊ですべてわかる 広報・PRの基本

この1冊ですべてわかる 広報・PRの基本

 

 広報未経験だったので、本屋で広報・PRの棚を一通り手にとって眺め、全体像をカバーしているのがこの本だったので買いました。

上場企業を想定しているようなので、プレスリリースとは?メディア対応とは?という基礎ところからIR活動や記者クラブについて、リスクマネジメント等、一通り網羅していて、最初に読むのにはよかった。

 

最強のPRイノベーターが教える 新しい広報の教科書

最強のPRイノベーターが教える 新しい広報の教科書

 

 前職のコミュニティマネージャーのときにも読んでいたのですが、改めて読み直し。ひとつ前の本が広報仕事の基本とすれば、こちらはPRの考え方の基本という感じ。世の中の注意をひくためのストーリーをどう作るのか、という点が具体例とともに書かれていてわかりやすい。

栗田さんは実際に広報担当者向けのイベントや勉強会もよく主催されてます。

特にベンチャーには参考になることが多いかも。

 

広報会議2016年7月号

広報会議2016年7月号

 

 宣伝会議が出している広報業界紙。毎回内容が濃く、スポット的なPRイベントやプレスリリースから長時間かけて世の中の認識を変えていくようなプロジェクトまで、具体的な事例が多く、単純に読んでいて面白いし勉強になります。

余談ですが、入社数日後にたまたま広報会議の取材があって自分の名前が載ったのですが、それを見た他社の広報担当から「載ってたね〜」と何件も連絡をもらったのでした。広報担当者は読んでいるんだなー、と実感。

 

 人前で話す機会がある人に。社内の人のプレゼン練習をしたときに読みました。声のトーンや緩急によって生み出せる効果、どういう意識で声をだすといいか、などなど。読みやすい。

一回読んだだけで身につくわけはないけど、なるほどーとは思えます。

自分が読むだけでなく、「大人数を前にプレゼンするので緊張する!」「話すのが苦手!」という人に一度読んでもらうと、共通認識ができていいと思います。

 

各メディアって、どんな論理で動いてるの?

新聞の正しい読み方:情報のプロはこう読んでいる!

新聞の正しい読み方:情報のプロはこう読んでいる!

 

 新聞編。元日経記者が明かす、新聞の表と裏のいろんな話が面白かったです。見出しはどうやってつけるのか?誰が決めるのか?記事の大きさや見出しの大きさは何を表すのか?記者は何を考えて、どうやってネタをとって、何が評価されるのか?「特オチ」って何?などなど。メディアが好きな人は、きっと面白いと思います。大学生のときに読みたかった。

この本を読みながら、「新聞協会賞」の受賞歴を調べると、新聞の報道は何を重視しているのかわかってきます。

新聞協会賞受賞作|新聞協会賞|表彰事業|日本新聞協会について|日本新聞協会

たとえば最近あった歴史的ニュース「英、EU離脱」。

この見出しは「ヨコ見出し」「2段抜き」「黒字に白文字」。

この大きさ東日本大震災以来の大きさなので、超弩級ニュースに使う、らしい。

第5回 「超弩級ニュース」の見出しは?:新聞の正しい読み方|Webnttpub.

上記のリンク先でも本の内容がかなり読めるようなので、ぜひ。

  

 鈴木おさむさんによる、まだこの世にないテレビ番組の企画書をまとめた一冊。実際の企画書と、それに付随して面白い企画の作り方が紹介されてます。

テレビ、特にバラエティ番組ってこういう流れでできるんだなーというのが面白い。さらっと読めます。

 

聞かないマスコミ 答えない政治家

聞かないマスコミ 答えない政治家

 

 以前に選挙の時テレ東で池上さんの番組が話題になりましたが、政治ジャーナリズムについて、池上さんらしくわかりやすいけど興味深い本。

政治とジャーナリズムはどういう関係であるべきなのか?現状何が問題なのか?

テレビをつけるとスキャンダル叩きばっかりしているような印象を持ってしまう最近だけど、本来は政局ではなく政策報道をすべき、記者は鋭い質問力を磨くべき、などなど。

政治部記者と社会部記者の対立とか、小泉進次郎氏のスピーチテクニックとか、へーという内容が多いので選挙前に読むと面白いよ。

 

 面白いしリアルで一石二鳥な小説

空飛ぶ広報室 (幻冬舎文庫)

空飛ぶ広報室 (幻冬舎文庫)

 

 自衛隊の広報室が舞台という珍しい小説だけど、エンタテインメント性も高いので読みやすい一冊。

国民みんな当然知ってる自衛隊だけど、イメージ向上のためにどんな施策を打つのか、ネガティブな姿勢の報道に対してどう向かうのか、社内(隊内)の調整はどうするのか、とかとかリアルな話が色々と。

主人公も広報1年目の立場なので、状況解説もわかりやすくて良いです。

広報ってこんな感じなんだなってのが感じられます。

 

虚像の砦 (講談社文庫)

虚像の砦 (講談社文庫)

 

ハゲタカで有名な真山仁さんの小説。真山さん自身も元記者で、取材に基づいたリアルな小説は私も好きだったのですが、これは今まで読んでなかった。たまたま見つけて読んでみたら、本当に面白かった!最近人に勧めまくってます。

TBS(作中ではPTB)と坂本弁護士一家殺害事件、 2004年のイラク日本人人質事件と実際の事件を元にしていて、正義感の強いTVディレクターが主人公。

出てくる人物や会社も、プライムニュース(=NEWS 23)の福森キャスター(=筑紫哲也)、民自党(自民党)、電広(電通)などなど...報道の裏でどんなことが起こっているのか、もちろんフィクションにしても、どんな思惑が絡み合っているのか?

思わず一気に読んでしまいます。

 

クライマーズ・ハイ (文春文庫)

クライマーズ・ハイ (文春文庫)

 

 こちらも元上毛新聞記者の小説家、横山秀夫さんが、実際に地元紙の記者として体験した日航機墜落事故の話。

未曾有の事故に緊迫した新聞社の空気が伝わってきます。事実の裏取りの仕方や他社との抜いた抜かれた合戦、報道と遺族保護の葛藤などは記者あるあるなんだろうなー。

 

コスメティック (小学館文庫)

コスメティック (小学館文庫)

 

 最後にこれは異色だけど、、林真理子さんによる外資系化粧品のプレス職を取り上げた小説。

いままで硬派な作品が多かったので突然ラブストーリー感ですが、アラサー女性の葛藤や不倫やらなんだらありつつ、華やかなPR業界の裏のドロドロ感、大変感などはさもありなん…いや、知らないので想像ですけど。

今だとインスタグラマーを呼んでパーティー!みたいな業界はこんな感じなのかもね。

頭使うの疲れたなってときにさらりと読めます、圧倒的に女性向けだけど!

 

本を探す上で、Sansanの日比谷さんによるこのNAVERまとめが超絶便利でした。さすが日比谷さん。ありがとうございます。

#広報 は必見の小説・ドラマ・映画たち - NAVER まとめ

 

読んだ方いたら、ぜひ感想教えてください。

本のおすすめも待ってます!読みます!